京都・相国寺 承天閣美術館の「若冲と近世絵画」展を見ました。


展示の最初の方に、中国の林良作「鳳凰石竹図」と、若冲の「鳳凰図」が並べて掲げられています。そっくりです。
若冲は中国から渡ってきた絵画の模写をよくしていたそうです。若冲の鶏の絵にもつながる絵だと思いますが、若冲の学びがうかがえて、非常に興味深い展示だと思います。
若冲の釈迦三尊像にも再会できました。前回見たのは、東京都美術館での、「生誕300年記念 若冲」展です。コロナ禍の今では信じられない大密集の中、この釈迦三尊像も見ました。
今回はゆっくり見られました。 釈迦三尊像は、赤、白、緑がそれぞれ鮮やかです。
第二展示室では、若冲の群鶏蔬菜図押絵貼屏風で、鶏と野菜のコラボを堪能した後、鹿苑寺大書院障壁画に進みます。これは、圧巻です。裏表の襖絵で、いくつかのテーマで書かれています。節が特徴的な竹、芭蕉と叭々鳥、葡萄、背面の鶴、鶏や秋海棠、どれも見ごたえがあります。
私は叭々鳥にとても惹かれました。叭々鳥のとぼけたような表情、それがとても鳥らしい表情で、いつまででも見ていたい、かわいい表情です。
若冲の他にも、円山応挙、池大雅、与謝蕪村などもありました。応挙の「牡丹孔雀図」は豪華な美しさのコラボです。
相国寺115世の僧 維明周奎は若冲に絵を学んだそうですが、朱衣達磨図は魅力のある達磨でした。
展示点数は40点ほどですが、若冲の時代を堪能しました。
なお、看板の図柄の上半分の「竹虎図」と「牡丹百合図」はⅠ期展示で、今は見られません。コロナ禍でⅠ期の訪問は控えたので残念です。また見られる日が来ることを楽しみにします。



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